前にくわしく感想を書いていないものについては一言コメント入れておきます。





感想はこちらこちら。未訳であるなんて許されない大傑作だと思う。



 感想はこちら。サイモン・ヴァン・ボーイはカーディアンに書いたクリスマス・エッセイでも英米文化系女子の涙を絞ってくれた。







 カメラマンとフード・コラムニスト。4年間の恋愛関係にピリオドが打たれるまでを、二人の間で交わされたプレゼントやカード、おみやげ、記念品などで振り返るオークション・カタログ。その発想も素晴らしければ、マジで入札したいほど展示物のセンスもいい。今時の文化系カップルらしい風俗満載。でも、自分勝手で大人になりたくない男と、自分を理解してくれないとキーッとテンション上がっちゃう女の関係性はリアルで痛い。ナタポが映画化権買ってブラピと主演するって言っているけれど実現するかしら? LEANNE SHAPTONは『Was She Pretty?』も良かった。




 本当は買ったのは去年だけど、読んだのは今年なので。ひとつひとつの短篇に異なるアーティストがイラストをつけている贅沢なコラボ本。FRaUの読書号でも紹介した。人の悲しみに感応するミニチュア象の話、彼女の胸の中に発展する町が出来てしまう『うたかたの日々』風悲恋物語、キスをすると雲に変身してしまう妻を描いた変愛譚、自分が顧問をつとめる模擬国連クラブの高校生全員と心中したいと思う孤独なゲイの教師の顛末……この作家らしいセンチメンタル・ストーリーのサンプル集。





 くわしくはここ



 これは読み途中なのでその内くわしく。レイアウトが素晴らしいデザインについてのエッセイ集。


 イタリアの幻想文学者、ディーノ・ブッツァーティが60年代にコミック・ノヴェ
ルを描いていたなんて知っていた? しかもこれが「オルフェ」のロック・オペラ版! ヒップでグラマラスでエロティックでシュールでグロテスク。でもどこか素人っぽくて、筒井康隆のマンガを思い起こさせる。今年の復刻大賞。現在、新古典部門ではぶっちぎりの趣味の良さを見せるNew YorkReview Books Classic、会心の一冊。

 ノラ・エフロン、ステファン・コルバート、ニコ・マーリー、ニコール・クラウス、フィリップ・グラス、トム・ウルフ、アニー・リーボヴィッツ…。様々なニューヨーカーの窓から見える風景を描いたイラスト集。ビースティー・ボーイズのアルバム「To the 5 Boroughs」のジャケでお馴染みのアーティストの作品。一部はこちらで閲覧出来る。
 くわしくはこちら


 ノーマン・ロックウェルはモデルがいないと絵画を描けない人だった。そんな彼が写真を導入し始めたのは30年代。完璧なディレクションを施して撮られたモノクロ写真の数々は、ロクウェルの「演出者」としてのきめ細やかさだけではなく、ロックウェルのイラストが体現した「アメリカの美」を感じさせる。元ネタとなった写真と実際の絵画を見開きで見せる構成が楽しく、また興味深い。ジョン・ヒューズとの共通点を改めて見出したり。ところで、
『フィルモアの奇跡』のジャケットがノーマン・ロックウェルの作品だって知ってた? 



 で、今年の秋のプレッピー・ブームにのっかって、日本のお洒落洋書屋諸君(←何様)に是非入れて欲しいのがこの本であります。



これは78年から84年まで、デイリー・ミラー紙に連載されていたウディ・アレンを主人公にしたコミック・ストリップ! 連載のタイトルはその名も「Inside Woody Allen」。エロありの大人版ピーナッツ・シリーズみたいで超キュート。作者のスチュワート・ハンプルが50年代からウディ・アレン本人と知り合いだったために実現した企画で、60年代のナードでキュートな男子だった頃のウディをモデルにキャラクターを作ってあるので、絵柄も可愛いのだ。


 シュリンク・ネタに女子との恋愛ディスコミュニケーション・ネタと内容も冴えていた頃のウディ映画みたい。それもそのはず、ハンプルはウディ・アレンが初期に書きためたギャグのメモ・ノートを見せて貰って、一部のコミックはそれを下敷きに描かれているのである。まさしく「オフィシャル」なウディ・アレン・コミックなのだ。これは(ウディ・アレンの映画が未だにお洒落だとされている日本で)もっとキャアキャアワアワ言われるべき本だと思う。
 ちょっと大型本でサイズ的には可愛くないこの総集編には、更に特筆すべきポイントが。序文を、というか、何と序文マンガをバックミンスター・フラーが描いているのである!! ワオ! 
 アメリカでヒップスターが飛びつきそうなこのウディ・アレン・マンガに、私はニューヨークの書店ではなくて、スペインはバルセロナの書店で出合った。バルセロナの青山ブックセンター(←私がそう名づけた)こと「LA CENTRAL」。本当に素晴らしい本屋だった!





 去年の続き
 ブルックリンはウィリアムズバーグのSpoonbill & Sugartown
 初めて行った時は古書店だったけれど、徐々にセレクト新刊書店の色を強くしていって、今ではウィリアムズバーグのランドマーク的な存在に。
 二匹いる看板猫のうち、ヘイズ君は平台に並べられた本の上で眠るのが好きな子。店員も客も誰も文句を言わず、ヘイズ君のお腹の下から本を取っていく。いいな。



 買った本は四冊。『This is my book This is your book』はお店の十周年を記念して作られた本。常連のお客さんと買った本の記念写真の数々や、店員によるイラスト・エッセイ、絶版本からの再録(その本のページを写真に写す!)など、充実の内容。『Design as Art』はブルーノ・ムナーリの『芸術としてのデザイン』。このペンギン版で持っておきたかった。『Musical Paintings』はマルコム・マクラーレンがキューレーターをつとめた展示会のミニ・ブック。確かタワー・ブックスも取り扱っていたと思う。『How to Make Books』はD.I.Y.女子必携! 私家本やzineを作りたい人のために、素敵なアイデアを提供してくれる。




This is my book This is your book

How to Make Books






 五月に行ったニューヨークのレポート、実は終わっていないのです。
 本と本屋について、まだ全然書いていない。
 どんな本をどんな本屋で買ったか、さわりだけでも紹介しておこうと思います。
 
 以前、ウェスト・ヴィレッジにあった12th Street Booksという古本屋さんが大好きだった。マンハッタンから撤退してしまって寂しいな、と思っていたら、同じ人がブルックリンで新しい古本屋を始めた模様。泊まっているホテルのすぐ近くだったので行ってみた。
 Atrantic Bookshopである。
 滞在したのは短い時間だったけれど、素敵な古雑誌とペーパーバックを手に入れた。


「マッド」の編集者、ハーベイ・カーツマンが60年代に主宰していた幻の雑誌「Help!」のカトゥーン傑作選とゲーム・ブック。後者の編集アシスタントには、カーツマンの押しかけ弟子であるテリー・ギリアムの名前がクレジットされている。今見てもヒップ!


 1956年の「エスクァイア」。ヘンリー・ウルフのデザインが素晴らしい。



 同じくヘンリー・ウルフがデザインを手がけたショウビズ・マガジン「Show」は今回の掘り出し物! エディトリアル・デザインに興味がある人ならば、みんな見て狂喜するような素晴らしい雑誌である。捨てページが一枚としてない。
 ヒロやイヴ・アーノルドによる写真、トミー・アンゲラーのイラスト…。一枚、一枚、全部見せたいくらい。
 


 「Show」からミルトン・クレイザーのコラージュ。こんなページばかりだ!





 1950年代の観光マガジン「Holiday」のパリ特集号。これまた、全ページを見せたいようなクオリティ。表紙の凱旋門の写真はロバート・キャパ。次号予告に「ハワイ」とあって、夢が膨らんだ。



 「マドレーヌ」シリーズでお馴染みのルドウィッヒ・ベーメルマンスのイラスト!



 1940年代の「ニューヨーカー」。古い「ニューヨーカー」誌は大量にあったので、マニアは是非とも行くべき。



 「ローリング・ストーン」誌の十周年記念号。アニー・リーボヴィッツの特集は見応えがある。



 この時点でのキャメロン・クロウの(ローリング・ストーン誌刊行以降の)ベスト10アルバム。
・スティーリー・ダン『うそつきケイティ』
・トッド・ラングレン『サムシング/エニシング』
・ジョニ・ミッチェル『バラにおくる』
・レッド・ツェッペリン『フィジカル・グラフィティ』
・オールマン・ブラザーズ・バンド『フィルモア・イースト・ライヴ』
・ジャクソン・ブラウン『ジャクソン・ブラウン・ファースト』
・スピナーズ『フィラデルフィアより愛をこめて』
・ビートルズ『ホワイト・アルバム』
・イーグルス『イーグルス・ファースト』から「テイク・イット・イージー」
・クロスビー、スティルズ、ナッシュ&ヤング『So Far』から「オハイオ」
 今聞いたら、違う答になるだろうか。

 どれも状態が良くて満足。ブルックリンで古本屋を探している方にお勧めする。