2009年5月25日月曜日

海の向こうでダンスバトルが始まる

 今シーズンの「アメリカン・アイドル」の優勝者と優勝できなかった人について書きたいような気がするが、日本では三週間後に決戦が放映されるので、それまで我慢。
ただ私、「アメリカン・アイドル」よりも「アメリカン・ダンス・アイドル」こと「So You Think You Can Dance」の方が好きなので、日本での放送が第三シーズンで途切れてしまったのが寂しい。
 本国では「アメリカン・アイドル」と入れ替わりに第五シーズンがこの間スタート。
第三シーズンでは、ホークこと小西北斗君という日本のヒップホップ・ダンサーがベスト20入りしていいところまでいったのですが、今年も日本人出場者の注目株が。

Nobuya Nagahama



 何と彼のブログを発見。オーディションの様子が臨場感たっぷりに描かれています。この人、日本で先生をしていただけあって、文章も上手。英語だったら番組から怒られて即消しだと思う、(ネタバレありの)貴重な番組の裏側レポ。色々興味深く、感動的だった。

「黒髪をモヒカンにしたファンキーな女性」コレオグラファーと書かれているのは、去年から参戦のSonya Tayeh。彼女のこのジャズ・ルーティンは昨シーズンのキラーだった。





彼が「ば、化け物だ、この人・・・」と書いたミア・マイケルズの振り付け。グループ・ダンスとレッスン風景。運動量半端ない。昨シーズンの彼女の作品ではこれが一番好きだった


営業報告

 CDジャーナルの「アメリカ学園天国」、今回は 『キューティ・バニー』『ロック・ミー・ハムレット!』について。
『セブンティーン・アゲイン』を飛び越して、6月7月発売のDVDスルー映画でごめんね。『セブンティーン・アゲイン』自体は「学園映画の80年代回帰」を感じさせる手堅い作品で嫌いではないのだけれど。コメディ・スノッブには、トーマス・レノンと『The Office』のメローラ・ハーディン(女校長役)のナードなロマンス・パートが大変に受けがいい映画です。
 昨年、ハワイで見て楽しかった『キューティ・バニー』はいかにもカレン・マックラー・ラッツ&キルスティン・スミスらしい作品。「目は顔の乳首よ!」は名セリフ。そして『ロック・ミー・ハムレット!』は、アンドリュー・フレミング作品としては『キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!』以来の出来のいいブラック・コメディです。ブラックなのにやたらとポジティブ。いかにも演劇部的なキャラを演じたスカイラー・アスキンとフィービー・ストロールはブロードウェイの『春のめざめ』で実物を見ているので、何だか感慨深い。『キミに逢えたら!』のジョナサン・B・ライトといい、この時に見たキャストはみんな出世しそうだなー。CMでチラ見した日本版キャストですが、せめてヒロインは外部からもっとルックスのいい娘を呼ぶ訳にはいかなかったんでしょうか。
 そしてエンド・タイトルで流れるこの曲が今年のベスト主題歌賞候補です。歌詞は本当に非道いけれど!

You're as gay as The day is long




アスペクト」の「彼女のリトル・キングダム」は、この連載で取り上げた中では(カルト的には)最も有名な部類に入るひと、ドリス・ウィッシュマンについて。

2009年5月19日火曜日

営業報告

 久しぶりにBookJapanに書評を書きました。
 リチャード・イエーツの
『Easter Parade』について。こちらです。
 今年買った洋書の、とか、上半期の、というのではなく、生涯のベストの内に入れたいような小説でした。
 ただし、内容は本当に非道い。
 女のひとはみんな、少女の時に感じた寄る辺なさを一生抱えて生きていくんだよ、結婚も仕事もお前を裏切るよ、心休まる瞬間があったとしてもそれは幻のようにはかなく消え、遠い幸せを追っている内に人生の輝きを追い越してしまったことを知る、ただそれだけが女のひとの人生なんだよ、という、そういう小説。
 でも、リチャード・イエーツは女を嫌悪していながら、心底「寄る辺のない女」のようなひとなのだ。 
 三島由紀夫がそうであるように。
 しかし、書評を送った担当者は、(もうすぐ五十歳になるというのに〜)というセリフについて、この感覚には男も女もないと言っていたし、次作のタイトルがそのものズバリの『Rechard Yates』であるタオ・リンも、「『Easter Parade』の主人公が姉妹なのは、男の兄弟が「五十歳になるというのに人生が分からない」なんてメソメソ泣くところなんて誰も見たくないからだ。でも自分にはこの感覚は分かる。自分も五十歳になっても人生が分からないだろうし、少なくともそれは俺一人じゃないんだっていうことが分かるだけで救いにはなる」というようなことを言ってるから、「寄る辺のなさ」を感じている男のひとにも沁みる小説なのかもしれません。だって、イエーツは一方でめちゃくちゃ男性的なひとでもあるから。
 いいことなんかひとつも起きないのに、それが分かっていながらページをめくる指が止まらない小説で、一気に読んでしまった。
 『レボリューショナリー・ロード』が翻訳されて、これが未訳だなんて、本当に間違えていると思います。この大不況時代にこそ受け入れられる小説だと思うので、どこかが翻訳を出してくれると嬉しい。
 もし、日本の小説で似たような「寄る辺のなさ」を描いている作品があるとしたら、それは甘糟幸子の 『楽園後刻』です。



 おお、文庫化されていた。これだって、石井桃子の『幻の朱い実』と同じくらいには評価されるべき「落日の少女小説」なのに! そう思って、とあるところでくわしく書きましたので、その内に。

2009年5月11日月曜日

営業報告

 大きな仕事の佳境に入ってきました。あと少しなので、がんばります。
 『FRaU』の読書日記と『本の雑誌』の新刊レビューで取り上げた本は以下の通り。

 デニス・ジョンソン
『ジーザス・サン』
 アラン・ベネット
『やんごとなき読者』
 マリー・フィリップス
『お行儀の悪い神々』
 ラーナ・ダスグプタ
『東京へ飛ばない夜』
 ジェイ・アッシャー
『13の理由』
 柴田元幸編
『昨日のように遠い日』
 ヘミングウェイ
『移動祝祭日』
 篠田一士
『世界文学「食」紀行』

『ジーザス・サン』は、ちょっと粋がりたい男子、青いくせに荒んでいる、ザラザラしているのに憧れる男子の間で定番化するんだろうなあ。そうでないとおかしい。

 遅れましたが、サヴィのDVDコラムでは
『キミに逢えたら!』こと『ニックとノラの無限大プレイリスト』を取り上げています。
・ニュージャージーから車でやって来た少年少女が憧れのバンドを追いかける様子は、ロバート・ゼメキスの『抱きしめたい』の本歌取り
・マイケル・セラが郊外のロック少年を演じる→『ジュノ/Juno』
・マイケル・セラの一夜物→『スーパー・バッド』
・カット・デニングスとアリ・グレイナーの共依存関係が一夜で解けるところは女子版『スーパー・バッド』(原作ではここらへんがもう少しくわしく描かれている)
 等、青春/学園映画の伝統を受け継ぎながら、舞台「春のめざめ」で(同性の同級生を思っての)迫真の自慰演技で場をさらったジョナサン・B・ライトなどのフレッシュなキャストの投入、そして全編ロケで低予算の作り、アメリカで一番新しいインディ映画の潮流であるマンブルコアの影響を受けた最初の商業映画であることを評価したい。
 マンブルコアについては後ほどくわしく。ビショップ・アレンがこの映画の劇中に登場するのは、「マンブルコア・ムーヴメントにおける『バッド・チューニング』」であるところの『Mutual Appreciation』にボーカルのジャスティン・ライスが主演しているからに他ならない。

プランタン銀座、エコール・プランタンの一日講座は現在受付中です。
 テーマは「女子の友情映画」。
リンク先のpdfに3ページ目にくわしい情報が載っています。6月21日の14:00〜16:00で、受講料は三千百五十円です。
 電話でのお申し込みは03-3567-7235ま

2009年5月2日土曜日

dominoなき後




 パリのインテリア本はあまたあれど、ハンドクラフトの店に注目したこの本は、甘さ控えめで大人っぽくて、かつほっこりじゃなくていいんじゃないかーと思う。こちらで一部中身が見られます。 著者のブログ。パリ、アムステルダム、シドニーに住むスタイリスト。
 アムステルダムではハウスボートを改造して生活している。白鳥の住む水辺。素敵!
 彼女が推す「Inside Out」というインテリアマガジンも良さそうで、dominoがなくなってしまった今、これは買いか?と思うんだけど、オーストラリアの雑誌なんだよね。オーストラリアの雑誌は日本で買うと高い。しかし、ここ数年、料理やインテリアの写真などのトレンドはオーストラリアがひっぱている。ということをカメラマンから教えてもらったのは、『乙女日和』を作っている時だった。donna hayとかね。
 『PARIS:MADE BY HAND』を出しているLITTLE BOOKROOMは主にガイドブックを出している出版社なのだけど、最近気になった本が軒並みここのものだった。パッケージ・センスと企画が秀逸。

内容はこちら



五月発売。内容はこちら


内容はこちら。お菓子のパッケージみたいなジャケット、可愛すぎる。


五月発売。ありそでなかったマラケシュかわいいものハント本


五月発売。ブエノス・アイレス行ってみたい!レトロでエレガントな案内書


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 オースティンの故郷を、彼女の小説に想いをはせながら旅してみるというガイド。しかし配給元ワイズ・ポリシー倒産で、どうするどうなる『ビカミング・ジェーン』。

 今後、ここのガイドブックをレーベル買いする女子が出てきそう。